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2010年8月19日 (木)

スウェーデン 性的少数者が祭典、40万人参加 広がる同性婚、地方では偏見も

 同性同士の結婚がヨーロッパ諸国を中心に次々合法化され、同性愛者など性的少数者が誇りを持って生きていく場が広がりつつある。昨年5月に同性婚が合法化されたスウェーデンでは先月末、ストックホルムで約40万人が参加した性的少数者の祭典「プライド2010」が開かれた。同国政府は各国のジャーナリストを招待。「少数者に寛容な同性婚先進国」をアピールした。【ストックホルムで田嶌徳弘】

 ストックホルムの街では虹色の旗があちこちで目に付いた。旗は、性的少数者である女性同性愛者(レズビアン)、男性同性愛者(ゲイ)、両性愛者(バイセクシュアル)、性同一性障害(トランスジェンダー)の頭文字を取った「LGBT」のシンボルだ。

 市内ではパレードが行われLGBTの警察官や兵士、医師、教師、政治家、聖職者までもが喜びを爆発させた。人口900万人のスウェーデンで40万人が参加したことを考えれば、国民の関心は高い。

 パレード主催者の一人でストックホルム観光局のクリスチーナ・グッゲンバーガーさんによると、2年前のパレードには海外から5万5000人が参加。同性婚が合法化された昨年から、政府はロシア・東欧を中心に多くのジャーナリストを招待している。「自由でLGBTに寛容なスウェーデンのイメージを海外に伝えることが大切」と話す。

 LGBTのシンボルの大きな旗が、教会の塔にまで掲げられていることに驚く。

 国民の7割が信者であるスウェーデン国教会(福音ルーテル教会)が同性婚を認め、教会で挙式したカップルは60組以上に上る。

 3人しかいない女性主教(ビショップ)の1人であるエバ・ブルンヌさん(56)はレズビアンであることを公にしている。「論争がある中で同性婚を認めた教会の決定は重要だった」と話す。ブルンヌさんは「大切なのは、人を差別してはならないということ。デンマークなど他の国にも影響を与えることになる」と話す。

 自由党の国会議員であるバーブロ・ウェスタホルムさん(77)は「宗教界が同性婚を支えている。これが他の国と違う」と話す。教会で牧師によってきちんと式を挙げることで、その正当性をアピールできるからだ。

 だが、スウェーデンでも地方に行けば、まだ保守的な考えも根強くゲイバーが襲撃される事件も起きている。

 ストックホルムの小中学校の教師、ペーアンダース・ウォルナーさん(63)は9年前、当時高校生だった次男から「今度恋人を連れてくるけど、女の子じゃない」と告げられ、ショックを受けた。

 一番心配したのは、極右からの攻撃だった。「驚いたけど、夫婦でLGBTのことを勉強した。知ることによって恐れることはなくなる」と言う。

 その次男は既に同性と結婚。仲のよいガールフレンドに頼んで人工授精により男児を出産してもらった。4カ月になる男児を次男は同性のパートナーとの間の子供として育てている。「子供は法的に息子たちの子供と認知される。私もおじいさんになった」とウォルナーさんは笑う。

 スウェーデンでは同性のカップルに異性の夫婦に準じた権利を認める「登録パートナーシップ法」が94年に成立した。結婚は認められなくても、同性カップルも法的に保護されていた。昨年の婚姻法の改正で、配偶者が同性か異性であるかにかかわらず婚姻法が適用されることになった。

 同性婚は01年にオランダで合法化され、06年までに5カ国に増えた。08年には国連総会で性的指向に基づく人権侵害の根絶を求める声明が出され、日本を含む66カ国が賛同、LGBT問題が人権問題であるという認識が広がった。今年は一気に3カ国で合法化された。

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<同性婚を認めた国と時期>
オランダ   01年 4月
ベルギー   03年 6月
スペイン   05年 7月
カナダ    05年 7月
南アフリカ  06年11月
ノルウェー  09年 1月
スウェーデン 09年 5月
ポルトガル  10年 6月
アイスランド 10年 6月
アルゼンチン 10年 7月
 ※米国では5州と首都ワシントンで認められている

(毎日新聞)



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