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2010年1月11日 (月)

性同一性障害の夫に「嫡出子」の届け認めず 宍粟市

性同一性障害の夫に「嫡出子」の届け認めず 宍粟市 

 性同一性障害特例法により戸籍の性別を女性から変更した宍粟市の自営業男性(27)が、弟の精子提供を受けた人工授精で妻(28)との間に生まれた子どもの出生届を同市に出したところ、市が「嫡出子」として認めなかったことが10日、分かった。子どもは戸籍が作られないまま2カ月以上が経過。性別変更がない人工授精の場合は嫡出子として受理されており、男性側は不受理となれば家庭裁判所に不服申し立てする方針。

 同様なケースについて法務省は、宍粟市を含む各地の自治体から6件の照会があり、非嫡出子として受理するよう指示。「生物学的に親子関係がないことが明らかな場合、嫡出子として受理するわけにはいかない」(民事1課)としている。

 夫以外の精子を使う非配偶者間人工授精(AID)で生まれた子かどうかは自治体の窓口で区別できないため、嫡出子として受理される。しかし昨年11月、男児の出生届を出した際、男性の戸籍に性別変更の記載があるため、市は嫡出子としての届け出を認めず、嫡出・非嫡出は空欄のまま届けを受け取った。

 その後市は、非嫡出子とするよう夫婦に指示。男性は弁護士と相談して嫡出子とする追加届を今月8日に郵送したが、市は非嫡出子として届け出るよう求める。非嫡出子では戸籍に父親の名前が記載されず、相続で不利益を被る可能性がある。

 性同一性障害学会理事長の大島俊之・九州国際大教授は「他人の精子の人工授精でも嫡出子と認めてきたのに、性同一性障害だけ認めないのは、法の下の平等に照らして許されない」と指摘。男性は「法律で男と認められ、妻とは正式に結婚しているのに、父親だと認められないのは悔しい。最高裁まで争っても、わが子として出生届を出したい」と話している。

2010年1月10日 神戸新聞

嫡出子 届け出認めず 性同一性障害 戸籍性変え夫に 妻が出産

 性同一性障害で、戸籍の性別を女性から変えた兵庫県宍粟市の自営業男性(27)が、弟の精子の提供を受け非配偶者間人工授精(AID)で妻(28)との間に生まれた子どもの出生届を市役所に提出したところ「非嫡出子」として届け出るよう指示されていたことが十日、男性への取材で分かった。

 同様なケースについて法務省は、宍粟市を含む各地の自治体から六件の照会があり、非嫡出子として受理するよう指示したことを明らかにし「生物学的に親子関係がないことが明らかな場合、嫡出子として受理するわけにはいかない」(民事一課)としている。

 性同一性障害者の性別変更は、二〇〇四年に施行された特例法に基づき、要件を満たせば可能になった。

 男性は〇八年三月、戸籍の性別を変更し、翌月結婚。実弟から精子の提供を受け、妻は昨年十一月四日に男児を出産、同月五日に宍粟市役所に出生届を出した。

 しかし市の担当者が性別変更を知っていたため、嫡出子としての受理を拒否。男性は翌日、非嫡出子としての届け出を指示され、養子縁組するよう勧められた。

 神戸地方法務局龍野支局(兵庫県たつの市)からも同様の説明を受けた。

 一方、法務省によると、生まれつき男性と女性の夫婦の子は、AIDの事実が分からない限り、生物学的にも親子関係があると推定し、嫡出子として受理されている。

 男性は弁護士に相談し、嫡出子とする出生届を市に郵送した。

 不受理となれば神戸家裁龍野支部に不服申し立てする方針。「国から男と認められているのに、父としては否定された。何のための特例法なのか」と話している。

2010年1月11日 東京新聞

「嫡出子」届け 認めず 宍粟・性同一性障害夫婦の子

 性同一性障害で、戸籍の性別を女性から男性に変えた兵庫県宍粟市の自営業の男性(27)が、実弟の精子の提供を受けて妻(28)との間に人工授精でもうけた子供の出生届の受理を同市が拒否し、「非嫡出子」(婚外子)として届け出るよう指示していたことが10日、同市への取材で分かった。

 同市によると、男性は平成20年3月に戸籍の性別を変更し、翌月に結婚。実弟から精子の提供を受け、妻は昨年11月4日に男児を出産した。翌日、結婚した夫婦から生まれた「嫡出子」として同市に出生届を提出したが、担当者は戸籍から性別変更を確認したため、受理を保留。法務省の判断を受けて昨年末、男性に「非嫡出子」として届け出るよう通知したという。

 他人の精子を使う非配偶者間人工授精(AID)は不妊治療として広く行われているが、自治体の窓口ではAIDで誕生したかは分からないため、一般的には嫡出子として受理されている。男性は弁護士に相談し、嫡出子とする出生届を市に郵送。不受理ならば神戸家裁龍野支部に不服申し立てする方針。

2010年1月11日 サンケイ関西

夫が元女性なら「非嫡出子」=人工授精で妻出産、扱いに差-法務省

 心と体の性が一致しない性同一性障害により女性から男性に戸籍を変更した夫が、第三者から精子提供を受け妻との間に人工授精でもうけた子について、法務省が「嫡出子として認めない」とする見解を示していたことが11日、分かった。同じ人工授精でも、夫が生来の男性の場合は嫡出子として認められており、扱いの差を問題視する声も出ている。

 法務省によると、元女性の夫が、妻との間に人工授精で子をもうけた事例は全国で少なくとも6件あるという。

 このうち、兵庫県宍粟市では、女性から性別を変更した自営業の夫(27)が実弟の精子を妻に提供してもらい、妻は人工授精で昨年11月に出産した。この夫婦が市役所に出生届を出したところ、市は特異なケースに当たるとして法務省に照会。同省は、夫が元女性で生物学的に父子関係が成り立たないとの理由で、非嫡出子として扱うよう指示した。

 民法は、法律上の婚姻関係にある男女の間の子を嫡出子とするよう定めている。2004年に施行された性同一性障害者特例法は、一定の基準を満たす同障害者の戸籍上の性別変更や、変更後の結婚を認めている。ただ、戸籍に性別変更の記録が残るため、子の出生を届けても、遺伝上の父子関係がないことが判明してしまう。

 一方、性別変更をしていない夫婦のケースでは、役所で人工授精など出生の経緯は問われないため、父親と血のつながりのない子でも嫡出子として認められている。

 法務省の見解に沿った場合、性別変更した父親が子との間で嫡出子と同等の法的効力のある親子関係を結ぶには、養子縁組を行う必要がある。

2010年1月11日 時事通信

元女性の夫、人工授精の子は「非嫡出子」…市が要請

 性同一性障害と診断され、戸籍上の性別を女性から男性に変えて結婚した兵庫県宍粟市の自営業者の夫(27)が、妻(28)と第三者の精子を使って人工授精でもうけた子について、同市が法律上の婚姻関係にない男女から生まれた「非嫡出子」として出生届を出すよう、夫婦側に求めたことがわかった。

 「生物学上は同性同士で、子をもうけるのは不可能」とした国の見解に基づく対応だが、「法の下の平等に反する」と指摘する専門家もいる。

 夫は、性同一性障害に関する2004年施行の特例法で08年春、戸籍を男に変えて結婚。妻は第三者の精子で09年11月に男児を出産した。夫が市に出生届を出したが、続き柄を空欄にしたため翌12月、法務省に相談した市が、非嫡出子と記入して提出するよう促した。

 養子縁組すれば「嫡出子」と同様になるが、夫は「養父ではなく実父として認めて」と訴え、嫡出子と記した届けを8日付で市に再送した。受理されない場合は、神戸家裁へ不服申し立てをするという。

 法務省が把握している同様の出産例は計6件。性同一性障害学会理事長の大島俊之・九州国際大教授(民法)は「(第三者からの)人工授精でも嫡出子とされるケースがあり、性別変更した親の子だけが非嫡出子とされるのは差別だ」としている。

2010年1月11日 読売新聞

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