« 2009年9月 | トップページ | 2009年11月 »

2009年10月

2009年10月30日 (金)

ハートをつなごう 性同一性障害・特別編

放映も近づいたので、再度ちょっと宣伝。

http://www.nhk.or.jp/heart-net/hearttv/

1日目

教育テレビ 11月2日(月)、午後8時~8時29分放送予定

自分探しに、世界を旅した杉山文野さん。

しかし、世界の果てに行っても、自分の体への違和感は取れることは無かった。

そして、決意を胸に秘め、タイの病院、piyavateへと向かった・・・。

2日目

教育テレビ 11月3日(火)、午後8時~8時29分放送予定

帰国後も、日本行脚の旅を続ける杉山文野さん。

今日は桜島が雄大な、鹿児島に。

であったのは、性別違和のある中学1年生。

セーラー服を着たくない。

今は夏休みだが、もうすぐ2学期。

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月25日 (日)

S-PEC講演会のご案内

【S-PEC講演会のご案内】

「こころとからだの性科学」

                     

 今年4回目となるS-PECの講演会は、針間克己先生

(はりまメンタルクリニック院長)を講師に迎えます。

針間先生は日本性科学学会幹事長、性同一性障害研究会理事、

日本精神神経学会「性同一性障害に関する委員会」委員を兼任され、

ご存知の方も多いと思いますが、NHK教育テレビ「ハートをつなごう」

にご出演されていらっしゃいます。

今までは、性同一性障害の当事者の方々にご講演頂きました。

今回は、医師の立場から、針間先生に「心と身体の性」について

お話いただきます。

多くの方々のご参加をお待ちいたしております。

        

日 時:2009年11月3日(火・祝日)

受 付 13:15~

講 演 13:45~16:00

参加費 500円

会 場 宇都宮市東コミュニティセンター

(東図書館・視聴覚ライブラリー併設)

所在地 宇都宮市中今泉3丁目5番1号

(JR宇都宮駅東口より徒歩約25分 

※バス停が近くにないため、タクシー(約5分)をご利用ください)

電話番号:028-638-5782(場所の問合せのみ)

http://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/community/shisetsu/higasicommunitycenter.html

共 催:性と人権ネットワークESTO

   :宇都宮市民活動サポートセンター

◇メールでの事前お申し込みはESTOまでお願い致します(11月1日まで)

(E-MAIL esto@estonet.infoまで)

              

◇当日、空席がある場合には、ご入場いただくことができます。

◇なお、会場での写真・ビデオ撮影、録音はお断りいたします。

≪針間克己(はりま かつき)先生のプロフィール≫

1990年東京大学医学部医学科卒業、東大病院精神神経科入局。

1996年東京大学医学部大学院博士課程修了、医学博士号取得。

日本性科学学会幹事長、性同一性障害研究会理事、日本精神神経学会

「性同一性障害に関する委員会」委員。

はりまメンタルクリニック院長。専門:精神医学、性心理障害。

著書:『一人ひとりの性を大切にして生きる』

共著:『こころとからだの性科学』、『性同一性障害と法律』、

『性同一性障害って何?』

監修:『性同一性障害30人のカミングアウト』など多数。

  

≪S-PECとは≫

SEX PERSONAL CLUBの略

性同一性障害をもつ当事者はもちろん、

家族が抱える悩みや問題は様々です。それら

を共有し、ともに援助しあえる団体として、

同時に、より多くの人たちに性同一性障害

への理解を深めていただくための啓蒙活動や

誰でもが生きやすい社会になることを願って

活動していきたいと2006年に結成しました。

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月22日 (木)

受刑者は性同一性障害、「配慮を」 日弁連が勧告

受刑者は性同一性障害、「配慮を」 日弁連が勧告

 日本弁護士連合会(宮崎誠会長)は21日、性同一性障害の男性受刑者からの申し立てに基づき、黒羽刑務所(栃木県大田原市)に対し、医師によるカウンセリングや女性用の衣服の着用、長髪を認めるよう人権救済を勧告した、と発表した。法務省にも、女性刑務官による処遇などの検討を求めた。

 勧告書などによると、この受刑者は07年1月から同刑務所に男性として収容されていた。肉体的には男性だが、幼少時から女性の自覚を持っていた。戸籍の名前は女性風に変えたが、性別は変更していなかった。

 当初は衣服や下着は女性用を着用し、長髪も認められていたが、同年11月に男性職員を殴って骨折のケガを負わせたことから、衣服は男性用に変更され、配慮はなくなった。

 受刑者は、この暴行事件で有罪判決を受けた後、静岡刑務所に収容中。女子刑務所への移送も訴えていたが、日弁連は「肉体的には男性であり、他の受刑者のことも考えると難しい。人権侵害とまでは言えない」として勧告には盛り込まなかった。

 一方、刑務所側は「身体上、戸籍上は男性であり、社会復帰した際、男性として扱われても感情を爆発させることなく自己実現を図る能力を付けることが矯正の目標」としている。

 法務省矯正局は「必要で可能な配慮はしているが、勧告内容をよく見て今後のあり方を考えたい」としている。

http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/hr_case/2009.html

日弁連

人権救済申立事件「警告・勧告・要望」

• 2009年9月17日

刑事施設における性同一性障がい者の取扱いに関する人権救済申立事件(勧告)(PDF形式・242KB)

【2009年9月17日  黒羽刑務所長、法務大臣宛勧告】

黒羽刑務所の受刑者であった申立人(収容以前に性同一性障がいとの診断を受け、氏名も女性名に変更していたが、性別適合手術前の者)は、入浴、身体検査、運動時の際に男性刑務官のみに処遇され、また、着衣・頭髪に関する処遇は、当初、女性下着等の貸与、男性としての調髪の強制まではしないという内容であったが、収容中に申立人が起こした刑務官への傷害を契機として、衣類も男性用に変更され、調髪も男性の基準にそって強制されるようになった。

このような状態は、申立人の性自認である女性という性別に照らし、耐え難い苦痛を伴う処遇であることから、当連合会は、その処遇が個人の尊厳に反する人権侵害にあたるとし、黒羽刑務所長に対し、女性としての下着、官服の貸与、入浴等の際に女性刑務官が直接の処遇にあたるなど、性自認に沿った処遇を行うことを勧告し、法務省に対しても、性同一性障がいに関する教育を各施設に行うこと、性同一性障がいの受刑者に対する処遇の指針を検討するよう勧告した事例。

刑事施設における性同一性障がい者の取扱いに関する人権救済申立事件(勧告)(PDF形式・242KB)

http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/hr_case/data/090917.pdf

>このうち,11月5日からの処遇変更についての黒羽刑務所の回答は以下のとおりであった。

「当所では,平成19年11月5日,申立人が男子刑務官による衣体捜検に激

興し,当該職員に暴行するという犯罪をじゃっ起したことを契機として,申立

人に対する処遇を再検討し,これを変更している。なお,上記暴行事犯につい

ては,同年12月7日,閉居40日の懲罰を科すとともに,同年12月6日,

当所から宇都宮地方検察庁大田原支部に事件送致しているが,現在公判係属中

であるため,その具体的内容についての説明は差し控えたい。

当所に入所した当初,申立人が女性として扱われることに固執して職員の指

導を受け入れようとせず,社会復帰に向けての処遇を行うことが不可能であっ

たことから,当所は,申立人に対する矯正処遇のきっかけとなることを期待し,

女性用下着を貸与する等の試みを行った。なお,女性用下着を着用している申

立人を他の男子受刑者とともに処遇すれば,申立人が性暴力の対象となる等の

事故に繋がりかねないため,申立人は単独室に収容された。

しかし,その後の申立人は,女子刑務所への移送を求める等,女性としての

扱いを求める要求をエスカレートさせるばかりであり,その結果,申立人に係

る単独室収容が長期化し,そうでなくとも社会性の乏しい申立人に対する集団

処遇が実施できない状況が続いた。また,女性用下着を洗濯工場(男子受刑者

が洗濯を実施している)で洗濯。すると無用のトラブルに発展しかねないこと

から,当所は申立人に対し,洗濯機を使用して自分の下着を洗うよう指導して

いたが,申立人の衛生観念の低さから,当該下着は,極めて不潔な状態となっ

ていた。

そもそも申立人は,自分を女性として扱わない者に対する衝動的暴行等の犯

罪(女子ソフトボールチームへの加入が認められなかったことに激興しての器

物損壊,着替えの立会いが男子警察官だったことに激興しての公務執行妨害,

女装や女子トイレの使用が認められないため就業できないと説明したにもかか

わらず生活保護が認められないことに激興しての市役所職員に対する暴行等)

を累行したあげく服役するに至っており,刑執行開始時に行われた処遇調査で

も,申立人の問題として,「自分の不満や失敗をすべて性同一性障害への周囲

の無理解のせいにしようとしがちであり,それ以外の自分の問題点等に目が向

けられない」ことが挙げられている。申立人の内心はともかく,現在のところ,

申立人の身体上・戸籍上の性が男性であることは事実であるから,申立人が社

会復帰した際,周囲から男性として扱われることを避け続けることは不可能で

あり,したがって,申立人に対する矯正処遇の目標は,たとえ男性として扱わ

れたとしても感情を爆発させることなく,社会規範を遵守しながら自己実現を

図る能力を付与することにある。

以上の点に,今般,またしても申立人が,男子刑務官による衣体捜検に激興

し,当該職員に暴行を加えるという犯罪をじゃっ起したことを踏まえ,平成1

9年11月5日,当所は,申立人に対する処遇を再検討し,原則的に他の男子

受刑者と同様の処遇を実施することとして,即日実施した。」

朝日新聞 2009年10月22日

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月21日 (水)

境界を生きる:性分化疾患 反響特集 苦悩に寄り添いたい

2009/10/21毎日

境界を生きる:性分化疾患 反響特集 苦悩に寄り添いたい

ホルモンなどの異常で性別の区別が難しい病を取り上げた連載「境界を生きる~性分化疾患」に多くの反響をいただきました。一部を紹介し、この病気が抱える重い現実や課題を改めて考えます。【丹野恒一】

 「40年前、姉は二十歳で自ら命を絶ちました。後になって、染色体のレベルでは男性だったと知りました」

 姉を止められなかった自責の念から自殺防止の電話相談ボランティアに携わってきたという50代の女性からメールが届いた。2人が生まれ育った地方都市を訪ねた。

 幼少時から竹ひごで飛行機を作ったり、虫捕りが好きで男の子とよく遊ぶ姉だったという。4歳年下の自分に初潮が来ても、姉はまだだった。思春期を過ぎると、ボーイッシュな雰囲気が際立ってきた。姉の体に人に言えない秘密があることは、親せきのひそひそ話などからうすうす感じていたという。

 大学を目指して都会で浪人生活をしていた姉は、帰省していた冬のある日、自宅の物置で首をつった。前夜、2人きりの時に姉は「自殺って、どう思う?」と聞いてきた。当時高校1年だった女性は「怖くてできないよ、そんなこと」とだけ答えた。「姉はもっと話したかったのかもしれない。もし、そうしていたら……」

 姉の死後、うつ病を患った母親は、ポツリポツリと話してくれた。姉は高校卒業後、男女どちらかあいまいだった外性器を女性に近づける手術を遠い町でひそかに受けた。しかし、心はどちらかといえば男に近かった。姉はギャップに苦しみ、手紙に悩みをしたためては母親に送っていたという。「私にはそんなそぶりを全く見せなかった。妹の前では最後まで『いいお姉さん』を貫いてくれたのだろう」

 女性は連載を読み、姉と同様に染色体が男性型の女子学生が自殺した事実に心が痛んだという。「当事者の苦しみは40年前も今も変わっていない。どうしたら生き抜いてくれるのか」。ボランティアで培った相談の経験を生かし、まだ少ない性分化疾患の自助グループのサポートができないかと考え始めている。

 「姉がそう望んでいる気がするのです」

 ◇夫にも秘密…差別におびえ続け

 感想を3回にわたり封書で送ってくれた女性(60)がいた。便せんで計22枚。当事者の悲痛な思いが凝縮されていた。

 女性は第二次性徴が来ず、19歳の時に子宮も卵巣もないと診断されたという。26歳で今の夫と出会い、子どもが産めない体だと手紙で告白。夫は悩んだ末に「一緒に生きていこう」と言ってくれた。

 30歳を過ぎたころ、足の付け根のしこりが気になり受診した。しこりは精巣で、染色体も男性型だと分かった。それからは「自分は男なのか」という思いが頭から離れず、性交渉が苦痛になった。

 夫には今も真実を隠している。母親と自分だけの秘密だ。「この苦しみから解放されるのは死んで荼毘(だび)に付される時」との覚悟もある。

 「中間の性で生まれてきてしまった」と自分を納得させている女性だが、連載で取り上げた「第三の性」や、新生児の性別判定に猶予期間を設けることには、「反対」という。差別の解消が生易しいものではないことを、おびえて生きてきた実体験で知っているからだ。

 でも、現状を悲観するだけではない。手紙は社会へのこんな訴えで締めくくられていた。「まずは存在を知ってほしい。あなたの子として生まれてくるかもしれないのだから」

 ◆息子の先天性の病気でお世話になっている病院があります。さまざまな病と闘う親子と出会い、苦しい治療の末に亡くなった子もいますが、最も衝撃的だったのは(外性器の形状があいまいなことが多い)副腎皮質過形成の子との出会いでした。出生届の期限ぎりぎりまで性別判定がつかず、その間、親友からの電話にも出られずにいた両親の苦悩は他の病とは全く異質のものでした。子を亡くすよりもある意味つらいのでは、そう感じてしまった自分に大きな偏見があると思い知り、自己嫌悪に陥りました=堺市、40代主婦

 ◆聴講していた大学で知り合った人が性別の揺れに苦しんでいました。テレビでは性同一性障害のタレントをちゃかすような場面を見ますが、大勢の人は社会で普通に暮らしています。その人たちが悩まずに生活できるよう、マスコミも真剣に第三の性を設ける議論をしてほしい=前橋市、主婦、生方あいのさん(40)

 ◆持病があり医学書を読みあさったので、以前から性分化疾患を知っていました。「男らしく」「女らしく」を社会が必要以上に求める限り、差別や偏見はなくならない。結婚しなくても、子どもがいなくても住み良い社会にすべきです=長野県塩尻市、不動産業、60代男性

 ◆今まで人には男と女の2種類しかないと思い込んでいました。でも大きな間違いで、無知と無理解が偏見となり当事者やその家族を苦しめると初めて知りました。恥ずかしいです。マイノリティーの問題をみんなで考え、理解を深めれば、社会は少しずつ住みやすくなっていくと思います=札幌市、主婦、対馬三枝子さん(54)

 ◆2人目の子を産み、育児休業中です。以前に芝居で「両性具有」という言葉を聞いた覚えはありますが、現実のこととは想像もしませんでした。性分化疾患の子が生まれたときの親御さんの戸惑いはいかばかりでしょう。今回の連載で、自分だけではないかと苦しんできた患者や家族が暗闇から抜け出せますように=愛知県、会社員、牛田敬子さん(42)

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月17日 (土)

第29回日本性科学会学術集会開催のお知らせ

第29回日本性科学会学術集会開催のお知らせ

大会テーマ:「男と女はこうつくられる」

 

日時

平成21年11月1日(日) 午前9時開始予定

10月31日(土)は、例年通り日本性科学連合による第11回性科学セミナー開催予定

性科学セミナーテーマ「セクシュアル・ヘルスの教育と啓発」

夕刻より合同懇親会も開催します(大宮ソニックシティ31階レストラン「ペイサージュ」にて)

場所

大宮ソニックシティ小ホール

〒-330-8669 埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-7-5

JR新幹線・京浜東北線・東北線「大宮」駅西口より徒歩5分

*大宮ソニックシティ小ホールと、ビルは入り口が違います。ご注意ください。

会長

塚田 攻(埼玉医科大学神経精神科・心療内科 かわごえクリニック ジェンダークリニック担当)

内容

学術講演「性ホルモンでつくられる男と女」赤心クリニック 泌尿器科 内島豊

性同一性障害に対するホルモン療法を数多く手がけてきた経験をもとに、性ホルモンによる身体的男性化・女性化、ホルモンが人間の健康にどう関わっているかなどについて詳しく講演していただきます。

特別講演「最近の半陰陽の手術療法」都立清瀬小児病院  佐藤裕之

技術的な制限から女性化への手術が主流だったこの領域の治療にペニス形成術を積極的に取入れている立場から「性別決定を誰がすべきか」の現場での苦悩、家族への配慮、なども交えてお話しいただきます。

会長講演「男と女はどうつくられる?」 埼玉医科大学かわごえクリニック 塚田攻

性同一性障害をはじめとする「性」の問題に関与してきた精神科医として、遺伝的、発生学的な視点を中心とした生物学的な男女の別から、脳の男女差,男女の能力差,言語・文化における男女など、幅広い話題を提供します。

シンポジウム「性同一性障害治療の可能性をどう拓く」

シンポジスト:赤心堂病院産婦人科 大久保貴司 / 当事者・当事者家族 / 他予定

今後の性同一性障害の治療について考えるシンポジウムです。

現在国内ではやや低調になっている性別適合手術について婦人科の立場から、海外での性別適合手術経験を持つ当事者の立場から、性同一性障害のお子さんを持つ家族の立場から、など複数のシンポジストにお話しいただき論じます。

一般演題

発表演題募集について:一般演題を募集しております。

発表者は会員であることを原則とします。発表者名、所属、題名を明記し、抄録原稿600~800字程度として,下記E-mailへ,添付文書にてお送りください。

なお、発表申し込み者の連絡先(E-mail)を必ずお書きください。

「演題を受け付けました」という確認メールが届かない場合は大会事務局までご連絡ください。

採否,詳細は後日連絡致します。

(締切;平成21年7月31日)

お問い合わせ

お問い合わせは事務局までE-mail、またはファックスでお願いします。

第29回日本性科学会事務局

〒330-0074 さいたま市浦和区北浦和4-9-3

埼玉社会保険病院精神神経科

担当:花村温子

大会事務局直通ファックス:020-4663-3389

E-mail:jsss29@kcd.biglobe.ne.jp

新規入会については日本性科学会事務局までお問い合わせください。

http://www14.plala.or.jp/jsss/   FAX:03-3475-1789

参加申し込みについて

すべて当日申し込みとなります。事前に参加費など送らないようお願いします。

参加費: 第29回 日本性科学会学術集会 5,000円(学生 1,000円) 

      第11回 性科学セミナー 3,000円(学生 1,000円) 

      日本性科学会学術集会+性科学セミナー(2日間) 7,000円(学生 2,000円)

懇親会 5,000円

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月16日 (金)

ハートをつなごう 性同一性障害・特別編2

Heatwo2

2日目

教育テレビ 11月3日(火)、午後8時~8時29分放送予定

帰国後も、日本行脚の旅を続ける杉山文野さん。

今日は桜島が雄大な、鹿児島に。

であったのは、性別違和のある中学1年生。

セーラー服を着たくない。

今は夏休みだが、もうすぐ2学期。

セーラー服で行くか、体操服で行くか、それとも男子制服でいくか。

開かれる家族会議。

涙と長い沈黙の後、出た言葉とは・・・。

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月15日 (木)

ハートをつなごう 性同一性障害・特別編

Heartwo1

性同一性障害・特別編

教育テレビ 11月2日(月)、3日(火)午後8時~8時29分放送予定

【再放送】11月9日(月)、10日(火)午後1時20分~1時49分

「ハートをつなごう」で、いつも自分の性についてフランクに語ってくれている杉山文野さん。イギリスでの留学の様子を自ら撮影してくれた「性同一性障害・第5弾」も好評でした!

文野さんは、その後も世界を回る旅を続け、この春、タイで乳房を切除する手術を受けた後、日本に帰ってきました。そして、この夏、今度は、日本の当事者に会う旅に出たらしい!?

ということで、今回は、手術を受けた文野さんの心境の変化、そして日本各地の当事者たちと出会って感じたことを、「特別編」として大いに語ってもらいます!!

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月11日 (日)

gid.jp 10月 東京交流会のお知らせ

【 gid.jp 10月 東京交流会のお知らせ 】

~ナグモクリニックにおける性同一性障害治療への取り組み~

講演  ナグモクリニック名古屋院院長/GIDセンター長 山口 悟 さま

今や国内SRSの雄と言っても過言ではないナグモクリニック名古屋院医院長/GIDセンター長の山口 悟先生を講師にお迎えして、ナグモクリニックにおける性同一性障害治療の現状をお話しいただける事になりました。

山口先生は国内での性同一性障害治療に熱意をもって取り組んでくださっている医師の一人であり、性別適合手術、ホルモン療法に置いても積極的なアプローチを試みられていらっしゃいます。

山口先生のお話は、私達当事者にとりとても有益な情報になると思いますので、是非多くの方にご参加頂きご自身のこれからの治療に役立てて頂ければと思います。

また、ナグモクリニックで性別適合手術を終えた当事者の方2名から、ご自身の体験談も語っていただきます。

多数の参加が見込まれますので、予約優先とさせていただきます。

お席での聴講は参加申込をされた方を優先とし、当日定数を超えた場合は立見もしくは入場をお断りさせていただく場合がございますので、あらかじめご了承ください。

お茶菓子、お茶は会で用意いたしますが、差し入れは大歓迎です。みなさんでシェアしていただきましょう。ただし、アルコール飲料はご遠慮ください。

みなさまのご参加を、ぜひお待ちしております。

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月 8日 (木)

境界を生きる:性分化疾患/6止 存在、認める社会に

境界を生きる:性分化疾患/6止 存在、認める社会に

 ◇「男と女」だけなのか 決定にモラトリアム必要 「個性…でも疾患」

 「人間を男と女だけに分けるのは時代遅れ」「真ん中の性を認めれば、丸くおさまる」

 日本小児内分泌学会が性分化疾患のある新生児の性別を判定するためのガイドラインを策定することが明らかになった先月末以降、インターネット上には性別を男女だけに分けるという大前提に疑問を投げかける書き込みが相次いでいる。

 一見、非現実的にも思えるが、かつて同様の考えを論じた文章が医師や法律家の間に波紋を広げたことがある。日本生命倫理学会初代会長の星野一正・京都大名誉教授が00年に法律雑誌に載せた論文「性は『男と女』に分けられるのか」だ。

 星野氏は日米両国で産婦人科医として数多くの分娩(ぶんべん)に携わり、性分化疾患の新生児にあいまいな性別判定をせざるを得なかった過去の反省に立ち「研究の進歩によって、ヒトを男女に二分して性別を正確に決定する基準を設定しようとすること自体が不可能に近いことが分かってきた」と指摘。そのうえで「男か女かのいずれかの性別のみを記録することを義務づけている現行の法律は即刻改正すべきだ」と言い切った。

 星野氏と親交があった日本半陰陽協会主宰の橋本秀雄さんによれば「男にも女にも違和感を覚えてしまう多くの当事者の実態に即した考え方だったが『アメリカかぶれの机上の空論だ』と一笑に付す学者もいたようだ」。

 この「空論」がすぐに受け入れられるほど社会は柔軟ではないが、患者が置かれた状況がこのままでいいとはいえない。

 性分化疾患や性同一性障害がある人の診察経験が豊富な「はりまメンタルクリニック」(東京都)の針間克己院長も、性の男女二元論には懐疑的な立場だ。性分化疾患の患者が自ら感じる性別は、男女半々だったり、7対3だったりする。さらにそれが時々入れ替わる人や、年とともに変わる人もいるという。

 こうした人たちを男性か女性か、明確に分けることはできない。でも社会生活を営むにはどちらかの性別を割り当てる必要がある。そこで針間院長は「性別判定には時間がかかるとの前提に立ち、性別が決まらないモラトリアム(猶予期間)の必要性を社会に訴えることこそが、今医師に求められているのではないか」と提言する。

    *

 こうした議論は当事者自身の目にはどう映っているのか。

 男性ホルモンの不足で第2次性徴が全く来なかった大学3年生、裕司さん(22)=仮名=は女性と間違えられる外見を「ある意味で自分の個性」と感じつつも、もっと男性らしくなりたいと思い、男性ホルモンの投与を受けている。声が低くなり体毛が濃くなると、今度は予期しなかった喪失感を覚えたという。

 そんな複雑さを抱える裕司さんだが「第三の性があってもいい」「そのままの自分に誇りを持って」との意見には違和感がある。「患者を気遣ってくれているのかもしれない。でも社会は男か女かの区別を前提として動いている。男性として生きたい自分にとって、今の状態は『疾患』以外の何物でもない」

 性分化疾患の患者や家族たちは長い間、孤独な状況に置かれてきた。社会はどう向き合うべきなのか。「まずは存在を知ってほしい」。当事者の多くは訴える。【丹野恒一】=おわり

==============

 ◆作家・精神科医、帚木蓬生さんに聞く

 ◇「無関心は恥になり、罪になる」

 作家であり、現役の精神科医でもある帚木蓬生(ははきぎほうせい)さんは昨年、性分化疾患をテーマにした小説「インターセックス」(集英社)を刊行した。このテーマに挑んだ動機や伝えたかったメッセージを聞いた。【聞き手・丹野恒一、写真・渡辺亮一】

 --なぜこの病気を取り上げたのですか。

 ◆先端医療を手掛ける天才医師の暴走を描いた小説「エンブリオ」の続編テーマとして性転換について調べるうちに、この問題を知りました。資料を集めてみると医師の私でさえ知らないことばかり。これは書かねばならないと思いました。

 --反響は?

 ◆この疾患を持つ30代と思われる女性からの手紙が衝撃的でした。男性の外性器があり、誰にも知られないように生きてきたけれど、作品を読んで「自分だけではない」と知ったとのこと。母親でさえ気付いていなかったようで、物心がついてからは裸を見せないようにしているそうです。彼女は死ぬまで秘密にしていかねばならないのだろうと思うと、つらくなりました。

 --医師の立場で思うことは?

 ◆医学の世界で現状を変えていこうという声が大きくなっていかないのは、横のつながりが少ないからでは。そもそも医者というものは薬が効かない病気は初めから存在しないと思いがち。性分化疾患は医療のアキレスけんとも言えます。取り巻く状況は、放っておいたら50年変わらないでしょう。

 --読者に伝えたかったことは?

 ◆ある登場人物がこう語る場面があります。「無関心はとてつもない恥になり、ついには罪になる」。知らないことはいけないことで、知ろうとしないのは最もいけないことです。

毎日新聞 2009年10月8日 東京朝刊

FTMエピテーゼ専門店 匠

境界を生きる:性分化疾患/6止 存在、認める社会に

境界を生きる:性分化疾患/6止 存在、認める社会に

 ◇「男と女」だけなのか 決定にモラトリアム必要 「個性…でも疾患」

 「人間を男と女だけに分けるのは時代遅れ」「真ん中の性を認めれば、丸くおさまる」

 日本小児内分泌学会が性分化疾患のある新生児の性別を判定するためのガイドラインを策定することが明らかになった先月末以降、インターネット上には性別を男女だけに分けるという大前提に疑問を投げかける書き込みが相次いでいる。

 一見、非現実的にも思えるが、かつて同様の考えを論じた文章が医師や法律家の間に波紋を広げたことがある。日本生命倫理学会初代会長の星野一正・京都大名誉教授が00年に法律雑誌に載せた論文「性は『男と女』に分けられるのか」だ。

 星野氏は日米両国で産婦人科医として数多くの分娩(ぶんべん)に携わり、性分化疾患の新生児にあいまいな性別判定をせざるを得なかった過去の反省に立ち「研究の進歩によって、ヒトを男女に二分して性別を正確に決定する基準を設定しようとすること自体が不可能に近いことが分かってきた」と指摘。そのうえで「男か女かのいずれかの性別のみを記録することを義務づけている現行の法律は即刻改正すべきだ」と言い切った。

 星野氏と親交があった日本半陰陽協会主宰の橋本秀雄さんによれば「男にも女にも違和感を覚えてしまう多くの当事者の実態に即した考え方だったが『アメリカかぶれの机上の空論だ』と一笑に付す学者もいたようだ」。

 この「空論」がすぐに受け入れられるほど社会は柔軟ではないが、患者が置かれた状況がこのままでいいとはいえない。

 性分化疾患や性同一性障害がある人の診察経験が豊富な「はりまメンタルクリニック」(東京都)の針間克己院長も、性の男女二元論には懐疑的な立場だ。性分化疾患の患者が自ら感じる性別は、男女半々だったり、7対3だったりする。さらにそれが時々入れ替わる人や、年とともに変わる人もいるという。

 こうした人たちを男性か女性か、明確に分けることはできない。でも社会生活を営むにはどちらかの性別を割り当てる必要がある。そこで針間院長は「性別判定には時間がかかるとの前提に立ち、性別が決まらないモラトリアム(猶予期間)の必要性を社会に訴えることこそが、今医師に求められているのではないか」と提言する。

    *

 こうした議論は当事者自身の目にはどう映っているのか。

 男性ホルモンの不足で第2次性徴が全く来なかった大学3年生、裕司さん(22)=仮名=は女性と間違えられる外見を「ある意味で自分の個性」と感じつつも、もっと男性らしくなりたいと思い、男性ホルモンの投与を受けている。声が低くなり体毛が濃くなると、今度は予期しなかった喪失感を覚えたという。

 そんな複雑さを抱える裕司さんだが「第三の性があってもいい」「そのままの自分に誇りを持って」との意見には違和感がある。「患者を気遣ってくれているのかもしれない。でも社会は男か女かの区別を前提として動いている。男性として生きたい自分にとって、今の状態は『疾患』以外の何物でもない」

 性分化疾患の患者や家族たちは長い間、孤独な状況に置かれてきた。社会はどう向き合うべきなのか。「まずは存在を知ってほしい」。当事者の多くは訴える。【丹野恒一】=おわり

==============

 ◆作家・精神科医、帚木蓬生さんに聞く

 ◇「無関心は恥になり、罪になる」

 作家であり、現役の精神科医でもある帚木蓬生(ははきぎほうせい)さんは昨年、性分化疾患をテーマにした小説「インターセックス」(集英社)を刊行した。このテーマに挑んだ動機や伝えたかったメッセージを聞いた。【聞き手・丹野恒一、写真・渡辺亮一】

 --なぜこの病気を取り上げたのですか。

 ◆先端医療を手掛ける天才医師の暴走を描いた小説「エンブリオ」の続編テーマとして性転換について調べるうちに、この問題を知りました。資料を集めてみると医師の私でさえ知らないことばかり。これは書かねばならないと思いました。

 --反響は?

 ◆この疾患を持つ30代と思われる女性からの手紙が衝撃的でした。男性の外性器があり、誰にも知られないように生きてきたけれど、作品を読んで「自分だけではない」と知ったとのこと。母親でさえ気付いていなかったようで、物心がついてからは裸を見せないようにしているそうです。彼女は死ぬまで秘密にしていかねばならないのだろうと思うと、つらくなりました。

 --医師の立場で思うことは?

 ◆医学の世界で現状を変えていこうという声が大きくなっていかないのは、横のつながりが少ないからでは。そもそも医者というものは薬が効かない病気は初めから存在しないと思いがち。性分化疾患は医療のアキレスけんとも言えます。取り巻く状況は、放っておいたら50年変わらないでしょう。

 --読者に伝えたかったことは?

 ◆ある登場人物がこう語る場面があります。「無関心はとてつもない恥になり、ついには罪になる」。知らないことはいけないことで、知ろうとしないのは最もいけないことです。

毎日新聞 2009年10月8日 東京朝刊

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月 7日 (水)

悩み語り交流5年/「チーム紀伊水道」

2009年10月07日 朝日新聞和歌山

悩み語り交流5年/「チーム紀伊水道」

2009年10月07日

■「尊重しあえる社会に」

 性同一性障害や同性愛などの「性的少数者」たちが交流できる場を作り、互いが尊重しあえる社会を目指そうと活動している自助グループが、和歌山市にある。「チーム紀伊水道」。隔月で交流会を開き、人権啓発のための講演会を企画するなど、少数ゆえに悩んでいる人たちへの門戸を開いている。(増田啓佑)

 グループが発足したのは04年12月。性同一性障害を持つ人たちが集まるネットの掲示板で知り合った和歌山の人たちが、交流会を作ろうと情報交換するようになり、代表の衛沢蒼(えざわそう)さん(39)が活動を始めた。初めはほとんど人が集まらず電話やメールでの相談が主だったが、一昨年の夏ごろから2カ月に一度の交流会を開くようになり、現在は毎回10人前後が参加している。

 交流会は、性的少数者以外の人も参加して、互いの近況を報告したり、おしゃべりをしたりして過ごす。家族にも打ち明けられない人が多いなか、隠さずに話せることで思いを共有し「自分だけじゃない」という安心感を得られる場になっているという。

 衛沢さん自身も性同一性障害を抱える。女性として生まれたが、内面は男性。物心ついた頃から自分は男だという「性別違和」があり、男性ホルモンの注射などの性別適合手術を受けて、現在は男性として生活している。

「昔は『女の子として失格』と考えたこともあったけれど、外見も男になって僕はこれでいいんだと思えて楽になった」

 しかし、社会の無理解を感じることもまだまだ多い。性同一性障害だと話したことで、相手の態度が変わってしまう経験もしてきた。たとえば「性同一性障害」と「同性愛」を混同している人もいる。「言葉の本当の意味を理解する人が増えて、差別のないような社会になってほしい」と望んでいる。

「チーム紀伊水道」の次の交流会は18日午後1時から、和歌山市三沢町1丁目の市中央コミュニティセンターで。参加費は会場代やお茶代として500円。

 また11月7日には、性同一性障害を持つ京都府立高校教員の土肥いつきさんの講演会を開く。午後2時から同市北出島1丁目の県勤労福祉会館プラザホープで。県人権啓発センターの委託事業で、入場無料。

 問い合わせは事務局(073・419・0129)へ。ホームページ(http://kii.gozaru.jp/)でも情報を掲載している。

FTMエピテーゼ専門店 匠

界を生きる:性分化疾患/5 金メダリスト、さらし者に

境界を生きる:性分化疾患/5 金メダリスト、さらし者に

◇陸上の南ア・セメンヤ選手 薬物と偽り性別検査 「染色体、すべてではない」

 8月25日、南アフリカ・ヨハネスブルクのオリバー・タンボ国際空港。到着ロビーはベルリン世界陸上選手権女子八百メートルで優勝したキャスター・セメンヤ選手(18)を励まそうと駆けつけた市民でごった返した。その数、数千人。大歓声に戸惑いながらも、セメンヤ選手はVサインを高く掲げ「ありがとう、ありがとう」と繰り返した。

 セメンヤ選手が優勝後、並外れた競技能力と筋肉質の体格などから性別を疑われた問題は祖国南アを揺さぶった。政府は「彼女が黒人であり、欧州勢をしのぐ活躍をしたためだ」と声明を出し、国連人権委員会に申し立てる意向も示した。アパルトヘイト(人種隔離)政策を克服した国民が人間の尊厳を侵す問題に敏感に反応したのは当然の成り行きだった。地元紙ザ・タイムズは「彼女の外見を創造したのは神様」との祖母マプシさん(80)の言葉を紹介した。

 だが9月に入り、海外メディアが「医学的検査の結果、男性と女性の生殖器を持つ両性具有であることが分かった」と報道、性分化疾患の疑いを指摘した。南ア陸連が禁止薬物使用(ドーピング)検査だとうその説明をして性別検査を実施していたことも発覚。国際陸連は11月までは最終的な決定をしないとの姿勢で、真相はいまだ定かでない。

    *

 「なぜ彼女は世界のさらし者にされなければならなかったのか」。日本陸連医事委員の難波聡・埼玉医科大産婦人科講師(臨床遺伝学)は「スポーツの世界では繰り返されてきた問題。本人の尊厳のためにも情報がオープンにならないよう徹底されていたはず」と憤る。

 難波医師によると、女性選手に一律の性別検査が行われた最後の五輪は96年のアトランタ大会だった。この時、検査した3387人のうち8人に男性型を示すY染色体があったという。それでも、全員が女子競技への参加を許された。なぜか。

 女子競技では主に性別をめぐる二つのケースが問題になる。一つは男性が女性と偽って出場したり、何らかの事情で女性として育てられ紛れ込んでいる場合。もう一つが性分化疾患だ。メダルはく奪などの処分が下されるのは「偽り」がほとんどで、性分化疾患の場合は必ずしも処分されるわけではない。「染色体は判断材料の一つにはなるが、すべてではない。重要なのは男性ホルモンがどれだけ競技能力に有利に働いているかの判断」という。

 世界陸上のように最高レベルの身体能力を持つ選手が集まる大会では、性分化疾患によって男性ホルモンが強く働いている女子選手が一般社会以上の割合で見つかるのは必然だ。難波医師は「世界の目が集まる場で女性選手が精神的に傷つけられることが繰り返されてはいけない」と話す。

    *

 セメンヤ選手の故郷は南アフリカ北東部にある小さな村だ。「プアレスト・プア」(最貧困地区)として知られ、電気、水道などの整備も進んでいない。親族の一人は「女の子として生まれ、育ててきた。私たちの自慢の子なのに、何が問題なのか」と訴える。

 9月上旬に発売された地元の雑誌「YOU」はセメンヤ選手を特集した。表紙には黒いドレスにネックレスをつけた写真を掲載。本人はインタビューにこう語っている。「私は私であることが誇り」

 海外メディアが「両性具有」と報じた翌日、セメンヤ選手は国内レースの出場を取りやめ、その後は公の場に姿を見せていない。【丹野恒一、ヨハネスブルク高尾具成】=つづく(次回は性別をめぐるさまざまな議論についてです)

毎日新聞 2009年10月7日 東京朝刊

FTMエピテーゼ専門店 匠

発信箱:医療と偏見=磯崎由美(生活報道部)

発信箱:医療と偏見=磯崎由美(生活報道部)

 およそ2000人に1人。染色体やホルモンに何らかの問題があって、男女の区別が明確でない子が生まれてくる割合だ。原因などにより病気の種類は数十あるが、こうした疾患の総称を「性分化疾患」で統一することを日本小児内分泌学会が決めた。

 「両性具有」「半陰陽」などの呼称で、時に小説の題材になったり、国や時代によっては神聖な存在とも扱われた。だが、彼らは物語の中の住人ではない。この疾患は命が誕生する過程で起こりうる数々の疾患・障害の一部だ。

 にもかかわらず、性をタブー視する社会の中で周囲の目を恐れ、想像を絶する苦しみを抱え込んでいる人たちが決して少なくない。子どもの戸籍を変えるために誰も知らぬ土地に転居せざるを得なかった家族や、思春期に自分の疾患を知り、自ら命を絶ってしまった若者もいる。

 すぐに性別が分からない赤ちゃんが生まれた時、男女どちらを選び、どんなケアをすべきか。専門医でも判断を迷う例がある一方で、比較的決めやすい子が必要な検査すらされず、誤った判断や不適切な医療を受ける例が発覚している。その一因は、医師の間にも「隠すべき疾患」とみる意識があったためだ。名称もばらばらで、症例の共有が進まなかったという。

 学会の同じような取り組みで思い出すのは、日本精神神経学会が7年前「精神分裂病」を「統合失調症」に変えたことだ。その後の研究で治療やケアも進み、昔は鍵をかけた部屋に閉じこめられてきた人たちが今では地域に溶け込み、暮らしている。

 「性分化疾患」の名称も、医学界にとどまらずに広まっていくといい。医療には社会を変える力もある。

毎日新聞 2009年10月7日

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月 6日 (火)

境界を生きる:性分化疾患/4 告知…娘は命を絶った

境界を生きる:性分化疾患/4 告知…娘は命を絶った

 ◇「いつ、どう伝えたら」悩む親、医療現場 重い事実、求められる心のサポート

 一昨年9月、西日本で一人の医学生が自ら命を絶った。自分に性分化疾患があると知って間もなくのことだった。悲しみの中にいる父親が「あの子が生きた証しを残したい」と、一人娘の21年の人生を記者に語った。

 由紀子さん=仮名=は生後6カ月の時、卵巣ヘルニアの疑いで手術を受けた。自分も医師である父正継さん(54)=同=は手術に立ち会い、執刀医の言葉にぼうぜんとした。「卵巣ではなく、精巣のようです」

 検査の結果、染色体や性腺は男性型だが外見や心は女性になる疾患(完全型アンドロゲン不応症)と分かった。夫婦は迷わず女性として育て、本人には「小さい時に卵巣の手術をした。生理はこないかもしれない」とだけ伝えた。

 「出産も結婚も望めない。せめて一人で生きていける力をつけてやりたい」。両親の願いに応え、由紀子さんは医学部に合格。正継さんは「これで体のことを理解できるようになる。医者になるころにすべてを知るのが一番いい」と思った。だが、そうはならなかった。

 大学1年生のクリスマス。由紀子さんは同級生から告白され、交際が始まった。翌春、初めての性交渉がきっかけで生理に似た出血が1週間続き、母親に相談した。正継さんは「昔の診断は間違っていたのではないか」と淡い期待を抱いた。改めて診察を受けようと、娘に初めて病名を伝えた。夏、由紀子さんは「誰にも知られたくない」と、遠くの病院で検査を受けた。

 そこで告げられたのは、親子のわずかな望みをも断ち切る残酷なものだった。

 染色体は男性型の「XY」。子宮や卵巣はなかった。「あの医者、どうしてさらっと『子宮はないね』なんて言えるの?」。そう憤る娘が痛々しかった。

 診断から1カ月後。由紀子さんは下宿の浴室に練炭を持ち込み、自殺した。室内に遺書があった。「体のこと、恋愛のこと、いろんなことがあって……」。携帯電話には自殺直前に彼氏とやりとりしたメールの記録が残っていた。

 由紀子さんは自分の疾患のことを彼氏に打ち明け、距離を置こうと切り出されていたという。まだ若い学生が抱えるには重すぎる事実だったのだろうか。

 娘を失って2年。正継さんは今も「もし過去に戻ってやり直せるなら」と考えてしまう。思春期を迎える前に病気のことを話し、異性との付き合いを制限すべきだった。そのせいで多感な思春期に道を踏み外し、医学生の夢をかなえることも、恋をすることもできなかったかもしれない。「それでも、生きていてほしかった」

     *

 95年から性分化疾患の自助グループ「日本半陰陽協会」を主宰する橋本秀雄さん(48)は部分型アンドロゲン不応症で、心身が男にも女にもなりきれない。親からは何も聞かされずに育った。

 自分の中の違和感に苦しんできた橋本さんは32歳の時、覚悟を決めて母親を問いただした。母親は一瞬たじろいだ後、言葉を絞り出すように話し始めた。

 3歳になっても外性器が小さいままで、国立大学病院を受診すると「半陰陽」だと言われた。男性ホルモンを投与したが、効き目はなく、治療をやめてしまった--。

 それを聞いた橋本さんは「半狂乱になって母をののしった」。自分の体がどう診断され、何をされたのか。病院に問い合わせたが、30年も前のカルテは残っていなかった。大切なことが分からないままになった。

 母親への思いが変わったのは、自助グループを作ってからだ。多くの親たちの苦しみに触れ「母も精いっぱいのことをしたのだろう」と思えるようになったという。

     *

 本人への告知をいつ、どのようにすべきなのか。医療現場も揺れている。医師たちは親に「本人には絶対に黙っていて」と口止めされる一方で、成長後に自分の疾患を知った子からは「なぜもっと早く教えてくれなかったのか」と非難されることも多い。

 東京都内のある専門医は、前の主治医から引き継いだ20歳の女性に「中学生になったころ手術を受けた記憶がある。私には睾丸(こうがん)があって、それを取ったのですか?」とストレートに聞かれたことがある。言葉を選んで説明したつもりだが、女性は言葉に詰まり、ぼろぼろと泣き出した。

 「詳しく知らないまま楽しく暮らせている人もいる。すべてを話すことがいいことなのか」。あれから10年近く、医師にはまだ答えが見つからない。

 大阪府立母子保健総合医療センターの島田憲次医師は「思春期にはある程度話さねばならない。でも、どこまで明かすべきかは常に迷う。悩みは深い」と話す。

 立ち遅れてきた性分化疾患の医療。心のサポートも急務となっている。【丹野恒一】=つづく(次回は性分化疾患とスポーツについてです)

==============

 ■ことば

 ◇アンドロゲン不応症

 精巣などから分泌されたアンドロゲン(男性ホルモン)は受容体と結びついて初めて外見や心を男性化させる。受容体の一部が機能しない「部分型アンドロゲン不応症」は心身ともに性別があいまいになる。全く機能しない「完全型」は外見上女性のため出生時に気づかず、生理が来ないことなどを機に染色体が男性型であると知る人も多い。

毎日新聞 2009年10月6日 東京朝刊

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月 3日 (土)

日本小児内分泌学会:「性分化疾患」に統一

日本小児内分泌学会:「性分化疾患」に統一

 染色体やホルモンの異常で男女の区別が難しい疾患の新生児が不適切な性別判定や医療を受ける例が問題化するなか、日本小児内分泌学会(藤枝憲二理事長)は2日、宇都宮市で総会を開き、数十あるこうした疾患の総称を「性分化疾患」に統一することを決めた。不適切な医療の背景には、医師の間で症例が共有されていないこともあり、名称の統一で疾患への理解を深めるのが目的だ。

 こうした疾患の総称はこれまで「半陰陽」「インターセックス」などと呼ばれてきたが、蔑視(べっし)的な意味が潜んでいるとして、国際的にも見直しが課題とされてきた。同学会内には「異常や障害という言葉を使うべきではない」との意見が強く、「性分化疾患」でまとまった。

毎日新聞 2009年10月3日 東京朝刊

FTMエピテーゼ専門店 匠

2009年10月 1日 (木)

境界を生きる:性分化疾患/3 子の性別、親が選んだ

境界を生きる:性分化疾患/3 子の性別、親が選んだ

◇食い違う診断、病院を転々/不安、自責…「娘は私を恨むだろうか」

 東日本に住む敏子さん(37)=仮名=が長女美咲ちゃん(4)=同=の異変に気付いたのは生後5カ月の時だった。オムツを替えていると、陰核(クリトリス)がそれまでより少し大きくなっていた。「赤ちゃんって、こんなものかな」。それ以上深くは考えなかった。

 その後、美咲ちゃんが風邪で小児科にかかった時、念のため医師に尋ねた。答えは「一人一人違う。いくらでもあること」。医師が言うのだから大丈夫。そう自分に言い聞かせた。

だが生後10カ月のある日、平穏な暮らしが揺らぎ始める。朝、かつてかかったことのある総合病院の小児外科を受診すると、医師が少し焦った様子で言った。「(陰核が)以前はこんな大きさじゃなかったはず。午後、小児科を受診してください」。胸がざわついた。

 昼休み、待合ロビーで長椅子に腰掛けていると、先ほどの医師が静かに隣に座ってきて、こう告げた。「娘さんはもしかすると男の子かもしれませんね」

 傍らで、つかまり立ちできるようになったばかりの美咲ちゃんが、窓から差し込む冬の日差しを受けて無邪気に遊んでいる。「この医師はいったい何を言ってるの?」。言葉が出ない敏子さんを残し、医師は立ち去った。

 そして午後。診察室に入ると、小児科の部長が待っていた。思わず身構えたが、部長は自信なさげにパソコンに向かって症例を検索するばかり。そうこうするうちに血液検査の結果が出た。「問題なし。心配しなくていい」。ただし、陰核を小さくする手術だけは必要と言われた。

 食い違う診断。安心できたと思うと突き落とされ、再び安心し、そしてまた……。医療への不信感が芽生えた。

 その小児科部長に紹介された大学病院でも同じだった。初診で「異常ないと思います。念のため染色体の検査をしましょう」と笑顔を見せた内分泌医が、1カ月後に受診すると明らかに動揺している。「こんな子、診たことがありません。染色体検査では女か男か分からない。詳しい医師が関東にいるので……」

 *

 こうして美咲ちゃんの1歳の誕生日を前にたどり着いたのが、現在の主治医だ。太鼓判を押されて紹介された病院だけに、数々の検査の末に告げられた診断結果は重かった。

 美咲ちゃんには子宮や膣(ちつ)はあるが、卵巣ではなく精巣がある。遺伝学的には男女の区別がはっきりせず、どちらかというと男性に近い。ホルモン治療をすれば月経が始まるけれど、妊娠はできない。合併症で低身長や難聴の症状が出る--。

 楽観主義の夫(34)はそれまで医師に何を言われようと「美咲に限って」と耳を貸さなかった。でもその日は違った。診察室を出てからも、口を開こうともしなかった。

 約1カ月後、病院で今後の治療方針を話し合った。医師は夫婦に「女の子と男の子のどちらで育てたいですか」と尋ねてきた。動揺がおさまらない夫婦には、親が子どもの性別を選ぶということを不自然に思う余裕もない。「今まで通りに女の子として育てられるなら……」。医師はその答えを待っていたのか「既に女の子として養育している状況などを総合的に考えると、それがいいと思います」と言った。

 それから1カ月もたたないうちに、まず精巣を摘出。陰核を小さくして外陰部をより女性らしくする手術も受けた。今後は経過観察を続け、低身長が著しくなれば成長ホルモン、思春期を迎えるころには女性ホルモンの投与を始めるという治療方針が立てられた。

 *

 いま、美咲ちゃんは多少病気がちながらも女の子として元気に幼稚園に通っている。しかし、友だちと遊ぶ様子を見ていて、敏子さんは気になってきた。かわいらしい服装を好む半面、男言葉を使うことがあり、昆虫が大好きで、人形遊びは嫌い。

 主治医に検査結果を示された時、染色体や性腺の性についての説明は受けたが、心の性がどのように育つのかを聞いた覚えはない。「この子が将来、自分は女性ではないと思うようになり、手術を受けさせた親を恨むことはないのだろうか」。そしてこうも思うようになった。「男でもなく女でもない、生まれてきた体そのものが、この子には最も自然だったのではないか」

 昨秋、インターネット上に性分化疾患の患者や家族が集うサイトを見つけ、悩みを書き込んでみた。「性別を決めるのが早すぎたのではないですか」「子どもの疾患を気遣うばかりに、家族の生活が回らなくなることもあります」。厳しい指摘もあったが、当事者にしか分からない思いや情報に触れ、暗闇から一歩抜け出せた。

 サイトにはその後も社会から孤立した親たちの相談が絶えない。敏子さんは自然と、それに答え、支える立場になった。「あの不安を私は知っているから」【丹野恒一】=つづく(次回は6日、本人への告知をめぐる課題です)

 ◇性別意識する仕組みは

 人間は自分自身をどのようにして男性(または女性)であると認識するのか。まだ十分ではないが、男性であることを意識するメカニズムは少しずつ解明されてきた。

 受精卵から細胞分裂が進み精巣ができると、そこから男性ホルモンが分泌される。それを脳が浴びることで、成長後に自分を男性と認識したり、男性的な行動を取るようになるという考え方がある。一方、成育環境や体の外見をどう自覚するかも加わり、複合的に決まるという説もある。

 女性と判定された性分化疾患の子から精巣を摘出しても、その前段階で脳が男性ホルモンを多く浴びていれば、意識は男性寄りになることもあるとみられる。性別判定の際にどこまで考慮すべきかが課題となっている。

毎日新聞 2009年10月1日 東京朝刊

FTMエピテーゼ専門店 匠

« 2009年9月 | トップページ | 2009年11月 »